Bトレ・近鉄10100系ビスタU製作レポート


ビスタとEva
2009年12月に名阪特急運転50周年記念の一環で発売されたBトレインショーティー近鉄10100系。
実車は1959年に登場し、名阪甲(ノンストップ)特急の看板車種として運用された。
簡単な編成図
名阪甲特急の運用から外された晩年はスカートが取り付けられ乙特急の運用に就いていた。
さよなら運転時には営業運転ではなかったA編成+C編成+B編成で運転された。
その後1979年に全車廃車。後継は12400系サニーカー・30000系ビスタカーとなった。


通販と知人の力を利用(おい)し手に入れることができた近鉄10100系。
今回Bトレで製品化されたのはスカートのない登場時の姿。
小田急ロマンスカーとは一味違う連接車として見ていきたい。

パーツ全体 さっそく箱を開けてみてパーツ全体を見てみる。
シャーシが特殊な連接車のためかパーツは通常のBトレ3両分と比べ少なめ。


先頭車パーツ 先頭車であるモ10100とモ10300のパーツ類を見てみる。
流線・貫通型で側面パーツの塗装が違う。
屋根板はモ10100(パンタあり)とモ10300で作り分けられている。
連接車特有の幌(グレーで再現されている部分)は窓パーツと一体になっている。
幌一体型窓パーツは流線型・貫通型ともに共通仕様。
中間車パーツ 今度は「ビスタカー」と呼ばれる2階建て中間車であるサ10200のパーツを見てみる。
先頭車と比べかなりパーツ類が少なめ。
側面パーツは実車と同じで両サイドが違っている。


組み立て(B編成として)
流線型先頭車側面・前面 先頭車の側面・前面パーツを開けてみる。
前面パーツはモ10101用(下・前面窓の中に縦方向に銀色の桟が入っていて4枚窓)と、
それ以外の流線型先頭車用(上・桟がなく2枚窓)の2種類が同梱。
行先サボ(四角)と特急マーク(逆三角形)は台のみモールドされている。
このせいかKATOのAssyパーツは取り付けることができない。
側面パーツは流線型用と貫通型用で塗装が違っている。
(一番上に袋に入っているのが貫通型)
窓パーツと台車レリーフを開けてみる。
先頭車のみ台車レリーフが入っている。
連接車のため窓パーツは先述のとおり、幌と一体化されている。
(実車の幌の色は車体色と同じオレンジと紺のツートンとなっている)
左右の窓パーツを組み合わせるとこんな感じに。
側面パーツと組み合わせると車体からグレーの部分が露出し幌を表現する。
左が加工済 このまま中間車のシャーシと組み合わせると、
首振りが重たく、カーブが曲がりにくくなるので小加工。
シャーシと噛み合う部分の塗膜を削っている(左側)
このように削っておけばスムーズに首振りができる。ただ、削りすぎには注意。
また、噛み合うシャーシ側も削っておけばさらに効果あり。
KD41台車レリーフ 台車レリーフを見てみる。
近鉄特有のシュリーレン台車が忠実に再現されている。
形式名は「KD41」となっている。
実物は近鉄10100系廃車後に近鉄2000系に流用されており現役で運用されている。
中央部に水平に設置されている丸いものが空気ばね。
組み上げ
一気に車体まで組み上げてみた(早)
宇治山田寄りのモ10300が流線型なのでこの場合はB編成となる。
クーラーは車内に設置しているので屋根上は非常にすっきりしている。
同車の特徴をショーティーにしてもしっかりつかんでいて好感が持てる。

下回りも組み立て、車体と組み合わせてみる。
実車の内側の台車は中間車寄りだがBトレのためかこれは仕方がない。
これだけだと車体が短く見えるのでやや間抜け・・・・。

今度は貫通型先頭車を組み立ててみる。
側面の紺の塗装が前面の高さに合せてあるのがよくわかる。
流線型と同じく前面に直接方向版と特急標識がモールドされているので取り外せない。

側面パーツが左右入れ違ってしまっているが・・(汗)
モ10300と比べ、パンタグラフが搭載されているため屋根上が賑やか。
中間車へ延びる配線も屋根上にモールドされている。

両先頭車が完成。
こうして見ると屋根の賑やかさがまったく違う・・。

右図参照→→→
お次はビスタカーであるダブルデッカー中間車。
左右非対称の側面パーツや着色のある窓パーツが入っている。
左上はブロックと柄の長いカプラー。
左下にあるのは先頭車の幌一体型窓パーツにはまるシャーシ。
シャーシは窓パーツとかみ合う部分(面)を削っておくのがお勧め。

ダブルデッカー中間車の側面・窓・屋根パーツを組み立て。
わかりにくいが屋根板の縁に紺の塗装が入っている。
パンタ車寄り(画像手前)には配管や碍子(?)のモールドもある。
側面パーツの裾の塗装は登場時のためグレー塗装となっている。
(実車はのちに車体色と同じ紺色に塗りなおされている)
窓パーツ側に穴は4つあるが側面パーツ側には窓パーツに対応するピンは3つのみ。
側面パーツのピンが1つ足りないが組立には特に支障はない。
中間車を箱にしてみる。
飛び出ている黒いものは先頭車の窓パーツに接続するシャーシ。
左の画像を見れば先頭車から出てる幌にかみ合っているのがよくわかる。
うっすらだが噛み合う部分が削れている。
ビスタカーのロゴは印刷ではなく付属のシールで再現している。
少し幌の色が実車とは違うので目立つ・・・。
まるでブルドッグ? 全車両を連結して編成を組成。
流線型先頭車特有の紺のラインがきれいに印刷されている。
連結器は付属している柄の長いものを流線型先頭車は使用している。
前面の表記は付属のシールで再現している。

・・・・ということで完成!




完成
右がB編成 左がA編成 前もって作ったA編成とともに上本町寄り方向から眺めてみる。
C編成を除き、両先頭車の形状が違うのが興味深い。
A編成の行先は「名阪ノンストップ」、B編成は「大阪 上本町」としている。
同じく右がB編成 左がA編成 今度は逆方向である宇治山田寄りから眺めてみる。
上本町寄りから比べ、パンタがないため屋根上がすっきりしているのが目立つ。
A編成の行先は「宇治山田」、B編成は「名阪ノンストップ」としている。
右がモ10300 左がモ10100 流線型先頭車同士を並べてみる。
やはりパンタの有無で印象がガラッと変わってしまう・・。
パンタのあるA編成だと厳つい印象で、その逆のB編成はおとなしいというべきか・・。
特に流線型先頭車だとその差が歴然としている。
右がモ10100 左がモ10300 今度は貫通型先頭車同士を並べてみる。
相変わらずパンタの有無で印象がだいぶ変わってしまう・・。
パンタ付だと流線型と違い貫通型では元が小さく見えるため余計に厳つく見える。
上がA編成 下がB編成 側面のサイドビュー。
中間車寄りの台車が外側に寄っているのが気になるが、
先頭車のシャーシが標準のものを流用していていることや、
ショーティー化の影響なのかこれは仕方がない。
ビスタカーである2階建て車は1階席の左側の窓に縦方向の桟が入っているのが特徴。
同じく右がB編成 左がA編成 今度は反対側から見てみる。
やはり台車の位置が気になるが・・・。
2階建て車は2階席の窓配置が特徴的。
また、1階席の左側の窓に横方向の桟が入っているのも特徴。
機器室(正方形のモールド)・「VistaCar」ロゴの配置は点対称となっている。

今回は10100系の初期仕様が出たが、説明書には延長された裾の前面やスカートをつけた姿の末期仕様の説明もあった。
これは末期仕様の販売を意味しているのか・・・?
もし出るようであれば積極的に購入し、またまとめていきたいと思っている。

10/6/01追記
その後、2010年9月に更新後(末期)仕様の販売が決定した。
やはり説明書に書いてあったとおりにこのことは見越していたのか・・。
入手でき次第、ここに書いていきたいと思う。

只今作成中・・・。


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